ランカマキリは流石に他のカマキリより需要があるらしく、現地の人が売り込みにくるのは採集したてではなく、あらかじめキープされていたものが多かった。写真の手前にある黄色いチョウの羽が散乱している袋の中には、ランカマキリとメダマカレハカマキリ、ヒョウモンカマキリがキープされていた。

ちなみに写真の状況は、日本から持ってきた『大昆虫記』と『節足動物ビジュアルガイド タランチュラ&サソリ』のカラーコピーを現地の人に見せている所。言葉が通じなくともこれで何が欲しいのか十分わかってもらえる。



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袋の中はこんな感じ。グリップ力の強いランカマキリやヒョウモンカマキリだと、この中でもどうにか脱皮はできるようだ。餌にされている黄色いチョウは自分もしょっちゅう見かけたので、現地ではありふれた普通種らしい。やっぱりランカマキリの餌にはチョウが一番なのかな。

何かにやられたのか右中脚と左後脚が再生したものになっていた幼虫。

袋の中で羽化したらしき個体。自分の元へ売られて来た時にはまだ体が柔らかかった。
羽の先が少しゆがんでるが、よくもまぁ無事だったものだ。

旅行中に手に入れたオスは早々にすべて死んでしまったが、家で繁殖させていたオス(↑)が何匹か良いタイミングで羽化しているので、こちらと持ち帰ったメスを交尾させてみようと思う。

それにしても日本で自家繁殖させた個体とマレーシアの生息地を訪ねて手に入れた個体をめあわせて繁殖を狙える時代が来るなんて、少し前まで「オスが居ない」「メスが居ない」と泣き言を言っていたのを思えば感無量。自分は幸せ者である。